ファウスト 第1部 |
ゲーテ あらゆる学問を修め、教え子や人々から崇拝されるファウスト博士。 しかし、ファウストはこれまでの勉学に励んだ人生を振り返り、結局は何にも世の中のことが わかっていないのではないかと感じて、激しくいらだちます。そんな心を悪魔メフェストフェレスに つけこまれ、ファウストは悪魔と契約を結び、若返る薬を飲んで、街へ繰り出してゆきます。 ファウストは往来で出会った女性、マルガレーテに恋をし、やがて2人は愛し合うようになります。 それが悲劇の始まりでした…。 自分が不幸になるよりも、自分のせいで他人が不幸に陥る姿を見ることのほうがずっとつらい。 それが読み終えて、率直に感じた感想でした。私は始終ファウストを好きになれませんでしたが、 特に最後の場面、強引にでもマルガレーテを救って欲しかった。 私たちは生きる上で、常に誘惑と戦わなければなりません。眠りたい、怠けたい、めんどうくさい…。 私たちの背後にもメフェストフェレスはいるようです。私も自我を失って、誘惑に負けたりはしないか。 そう自問自答することを忘れないよう日々、生きていたいものです。 |