大太法師の足跡<石裂・栃窪>
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「もう一ついいわすれたが、この大太法師は走ることと、飛ぶことが得意だったともいわれている。」
みかんをむきながら話すおじいさんを見て、
「もしいま、その大太法師がいたとして、ひかり号と競争したらどっちが速いと思う。それから、その大男は何を食べていたの?」
と、孫がきいた。
「それは、おじいちゃんもきいていない。・・・・・まあ、こういく大男の話は巨人伝説といって、日本ばかりでなく世界中に伝わっているから、らべてみると、おもしろいことがわかると思うよ。・・・・・さあ、おじいちゃんの今日の話はこれでおしまい。」
おじいさんは、そういいながら焼きたてのお餅を、おいしそうに食べ始めた。
この内容は、鹿沼市上殿町にお住まいの”小杉義雄”さんが昭和51年に発行された「子どものための鹿沼のむかし話」より抜粋させていただきました。
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