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*** 私の体験記 *** { 登山・ハイキング編 }


◎鶏鳴山登山(平成17年11月27日)

 これを記録しているのは平成24年1月である。久しぶりに時間がとれたので、当時のデータを眺め、薄れた記憶を蘇らせながらペンを取った。
 いかんせん、7年前の出来事なので思い出すのに時間がかかる。しかし、迷いながら急傾斜の藪の中を直登し、開けた場所が山頂だったという劇的な出来事だった。
 
入口のお堂前紅葉  晩秋の穏やかな日だった。少し時間がとれ、天気も良いし近くの山を登ってみようかという気分になった。
 栃木の山120を開き、「道も分かりやすいので安心して登れる。」の言葉に地元の「鳴蟲山」を関連づけさせ、何も下調べをせずに鶏鳴山に登ることにした。
 早速、車を走らせ、ゴルフ場を右手にアスファルトの終点(林道入り口)の広場に車を止め歩き始める。
 さっと登りすぐ帰る予定だったので、飲み物と栃木の山120、カメラといった軽装での登山である。林道は砂利であるが幅員があり平らに整備されとても歩きやすく、少し行くと分岐となり、ここを右に折れる。
 初めてのコースなので地図を頼りに進むが、いくつかの分岐と石橋を渡り、はっきりとした登山口を確認しないまま自己判断でそれらしい道を左折した。(これが悲劇の始まりだった。)
 道なりに進むが、途中に分岐があるが案内はなく草木が道に覆い掛かり、登山道ではない事が分かってきた。どうも手前を進んでしまったようである。
 戻るのもしゃくに障るので、林の中を林道が進む方向に平行して歩き出した。
 杉林の高木で雑木の繁りも少なく歩きやすい事もあり、このまま進めば必ず登山道に行き当たると信じ軽快に歩いて行くと、木立の間からログハウスが見えてきた。
 林を整地し宿泊できるログハウスとバーベキュー広場となっていた。夏はみんなが集まって楽しく過ごすのだろうと考えながら、道案内を訪ねたくて周囲を探したが人影はなく無人のようであった。
 やむなく今までの体験で得た本能で周囲を探し回ると、1人が通れる道が山中に向かっていたので藁をも掴む思いで進むことにした。
 やはり、行き当たりばったりの行動は正しくないことが証明されてしまう。雑木も少なくふわふわな黒土の歩きやすい林の中を、しばらく快適に歩くがそのうち道が薄れてわからなくなってきた。
 とにかく尾根伝いに、山頂方面を目指して進めば目的地に到着するだろう。ログハウス、地図から判断して極端にコースから外れてはいない事が想像できるので、自分を信じて進む。
 道とは言えない所ではあるが、高木の林の中を尾根伝いなので歩きやすいけれども、少しづづ傾斜がきつくなってきたため休みをまめに取るようになる。
 おやっ!。突如、作業道が出てきた。これが登山道か?。作業道は右が昇りになっているが、右に行くとなると途中で横断したことになる。左は下りで、方角的にも反対と思われる。
鶏鳴山頂標識  思案所であるが、距離的には間もなくなので、横断し尾根伝いに進むことにした。なんと、それから間もなくである、雑木が生い茂る地帯に遭遇してしまった。
 でも、決めた以上はやり遂げる、そんな意気込みで藪の中を突き進む。
 進めど、進めど、藪は切れない。傾斜がきついせいか、小ぶりな雑木が生い茂る感じで歩きにくいことこの上ない。これも試練かと猪になって突き進むこと30数分、突然目の前が開けた。どこかに着いたぞ。
 目を凝らして開けた周辺を見渡すと、「鶏鳴山961m」の標識があるではないか。
 ついに、鶏鳴山制覇。
 標識を左に折れ、尾根伝いに進むと三角点のある山頂である。山頂の見晴らしはあまり良くなく、登山道を少し戻ると石の祠があり、そこは南北の見晴らしが利く。
 祠の裏手に出ると男体山が眼前に聳え立つ。素晴らしい眺めである。
 祠の周辺には地元の小学生が登庁記念と思われる、幕や環境美化看板等が掲示されていた。少しの休憩の後、正規の登山道を通り下山する。
 傾斜はきついがきれいに整備された道である。途中からは行きに見かけた作業道を通ることになる。迷うことはありえない登山道である。
 林道まで辿り着くと、なんと、新しくとても大きな看板が設置されているではないか。(まあ、いいか。)
 車に戻ると、ほっと、一息。振り返って、苦難の道で運の悪さを感じたが、思いがけずの山頂に運の良さを感じた一日であった。
 (くれぐれも準備を怠ることのないように。)

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