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久我・加園に係わるむかし話紹介

シリーズ第4話

大太法師の足跡(daidarabotti no asiato)<石裂・栃窪>

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 「むかしむかし、そのまたむかし、石裂山の神様の下男に大太法師という、ものすごく大きな男がいたと言うことだ。」
 おじいさんは、お正月であつまった孫たちに話し始めた。
「その男の人は、奈良の大仏よりも大きかったの?」
「大仏様なんか、比べものになるもんか。この大太法師の話というのは、日本各地に伝えられているんだ。その土地によって、デイタラボウとかデイタンボウとか、いろいろに呼ばれているが、何しろ、一晩のうちに富士山をつくったとか、榛名山<群馬県中部にある休火山>に腰をかけて、利根川で足を洗ったなどといわれるくらい、とてつもなく大きな男だったんだ。」
「へえ! そんなに大きな人はどんな家に住んでいたのかなあ?」
 孫たちは、目をまるくしておじいさんを見た。

つづき