2008・1〜2009・12           へ戻る 
2009年
12月号


 
 11月号
 
 10月号
 
9月号
  くるくるランプ
             伊藤賢治
全員 夜八時三十分集合
わたしの部屋だよ
写すぞ うつるよ
見て見て 暗くして
ほらね わぁーい
海の中だ とびうお
たこ たつのおとし子
あれはやしの木
障子はいいね
回り灯籠の絵のよう
孫は撮影技師
付録のくるくるランプ
手まわしの 小さい左手 

 8月号
 

2009年
  7月号

    孫について
      E  小林まもる
 遠雷や
 山ひぐらしの
 なくばかり
 
 雷鳴を
 孫とおくりて
 午睡かな 

 ゆめうつつ
 雷遠ざかるはて
 孫のこえ
 6月号
  
 5月号
  孫について

   C       小林まもる

生まれて初めて見た
花火だもの
キャウ ワァヤー
怖いけど真っ暗には
なれてきた
そこに鮮やかな菊花 
日輪や星の宇宙が
一瞬開いて

(光ってすごいね)

感じるだけで
いっぱいの今
ただいまを
感覚する孫よ
 3月号
 
2009年 
1月号

    孫について
    B     小林まもる

わたしはまちがっていた

孫を見ていれば

それがわかる

虫けらもありがたいし

名もない草花もうつくしい

無心に近づけば

それがわかる
 
2008年
12月号
 

  
 10月号
  
 9月号
  
8月号
 
 
2008年
 7月号

 
 
6月号
 
 5月号
   春一番
          油井 巴
昨日の嵐がやんで
今日はぬけるような
青空
みんな足どりも
かろやかに
勤めにいそしむ

自然の力って
すごいね
寒さも日一日と
やわらぎ
陽ざしも春の
訪れを感じる
冬の寒さに耐えた
パンジーに
早く来てね
春を
とささやく 
 4月号
   ただいま
         小林まもる
ただいまといって
こどもが毎日
家にかえってくるように
ただいまといって
わたしが毎日
そこに帰っていくように

わたしにください
詩にとどめた一瞬を
歌にとどめた只今を
どうかわたしに
あびせてください
きっとわたしはその詩を
ひたすら歌いつづけよう

数億年のいのちの連鎖
永遠のいま ここにたつ
詩にとどめた只今を
どうか わたしに
あびせてください
3月号

 
2月号 
 
2008年
1月号 

 
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