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*** 私の体験記 *** { オートキャンプ編 }


◎ツインリンクもてぎオートキャンプ(平成10年5月2日〜3日)

 我が家の好例、ゴールデンウィークのキャンプの季節がやってきた。
 今年は、97年8月にオープンした、ツインリンクもてぎオートキャンプに行くことになった。
 中3になる長男は、最近、外出には選り好みをするようになり、キャンプには関心が薄くなったようで、 今回は不参加となり、長女を連れた3人によるオートキャンプになった。
 ツインリンクもてぎは、栃木県茂リ町にあるサーキット場で、日本で初めてのオーバルコース(スーパー スピードウェイ)とロードコースの2つのサーキットを持っており、その一角にオートキャンピングサイト がある。
 キャンプサイトは、電源付からフリーサイトまで58区画あり、料金体系もBIGイベント開催日など3 段階に設定されている。
 今年は、県内のキャンプ場で距離もそれ程ではないため、朝はゆっくり出発することになった。
 4人でも3人でもほとんど変わらない荷物を、1人で汗だくになりながら積み込むと、一路、茂木へと出 発した。時刻は午前8時30分。
 宇都宮からルート123を東へ東へと走り、益子から茂木へ。途中、ルート294と合流するがSLが走 る真岡鉄道を横断するとルート294と別れ茂木に向かう。分岐から少し走ると道の駅もてぎが道路右に見 えてくる。海の帰りなどで何回か利用した所でもあり、ここで一服付けることになった。
 道の駅もてぎは、国道、真岡鉄道に沿って、広大な花壇と公園敷、休憩施設には軽食、みやげものなどが あり、施設前では農産物の直売もやっていた。
 また、敷地内にはメディア館が、最新の情報機器で県内の名所などを紹介している。食堂の片隅ではイン ターネットの利用(有料)もできる。
 農産物の直売所で、今夜の食材を仕入れ茂木の市街へ。
 茂木といえば、数年前のことだが大雨により市街地を流れる逆川が氾濫し、床上浸水など多数の被害の様 子がテレビで放映されたことを思い出す。
 今ではすっかり復旧され、堤防なども整備され、その時の経験が防災対策に生かされているようだ。
 市街地にあるスーパーで、本日の昼と夜、明朝の3食分の材料を仕入れるが、献立を決めていなかったの であれこれ悩むこと数十分。ようやく買い物をおわすとキャンプ場へ。 程なくツインリンクもてぎの北ゲ ートに着く。
 事前に下見しておいたため、迷うことなくゲートで入場料、駐車料を支払いキャンプサイトに向かう。  まず、管理棟に行き、予約をしていることを告げ、サイトの指示を受け料金を支払う。 場内道路は一方 通行で、砂利敷きである。
 指定サイトに行くと、テントスペースは砂利敷き、タープスペースは芝となっていて、広さはまあまあと いった所だ。ゴミも無く、芝も刈ってあり、管理は行き届いている。・(オープンしてそれ程たっていない ので当たり前の話ではあるが。)
 混雑ぐあいはというと、土曜日の午前中ということで、数組が設営されている程度だった。これから夕方 にかけて混雑すると思われる。
 さっそく荷物を下ろし、テントの設営に入った。
 低気圧の影響で風が強い。雨は降らないのだが、常に風が吹いており、方向も一定しなく、時折強くなる。  6歳の子に手伝わせ3人で組み立てに入ったが、風が強くてなかなか建てることができない。何せJIS 規格で6人用のドームテントを風の中、2.5人で建てようとするのだから骨が折れる。フライをかぶせペ グを打ち込んでしまえばこっちのもんだが。
 風の小康を見計らって、3人で息を合わせ、1・2の3でポールを起こし建てた。よし、次はフライ、と 思いきや次の瞬間、強風に見舞われ、あれよと言ううちにテントが持ち上がり萎んでしまった。
 しまった、ポールが折れたのだ。案の定アルミポールが中央で2つに折れていた。
 おー、神よ。我が家の好例、ゴールデンウィークのオートキャンプもこれで終わってしまうのか。なんと 言うことだ。
 ところが、人間という代物は、生命力があるというのか、欲望を満たすためには手段を選ばずというのか、 危機への対応力は自らながら感心するものがあり、折れたポールをつなぐ方法をいろいろと考える。
 まず、ガムテープ。これは論外の話であった。次に木。ナイフがあり、加工はできるが相当に堅い木でな いと折れてしまうだろう。次にペグ。それもスチール製。これは十分耐えられるが、ポールに差し込むため に一方を切断しなければならず、道具が無い。次に車の工具であるドライバー。+−が一本になっており、 スチール製、加工もいらずベストである。
 さっそく、修理にはいる。ドライバーの回りにガムテープをまきポールに固定。つながった。はたして持つか。
 設営には隣のテントの方も手伝ってくれた。
 テントが立ち上がる。折れない。よし、大急ぎでフライをかぶせ、ペグを打ち込む。組み立て完了。 この感動は、今までの設営時には味わうことができなかったものだった。
 手伝ってくれた隣人に礼を言って、荷物の整理と昼食の準備に入った。昼食のメニューはエビとイカとホタテの具だくさんのシーフード焼きうどんである。
 隣のテントではバーナーが風でひっくり返されている。シーフードは熱い湯を通し、沸騰したお湯でうどんをゆで、と行きたいところだが、我が家のガスバーナーも全開で風との闘いである。熱が伝わらない分を 時間をかけ、悪条件の中ようやく、シーフード焼きうどんもどきが出来上がった。
 見栄えはいまいちであるが、高級レストランでは味わうことのできない、味と感激といったアウトドアでの醍醐味を体感したしたものだった。
 デザートのスイカを食べながら、慌ただしかった午前中を振り返り、落ち着きを取り戻したこの一時に酔いしれていた。
 食後は、家族でフリスビーやキャンプ場内の散策を楽しんだ。中央には芝生敷きの広場があり、空いているサイトを利用して、のびのびゆったり時間を過ごすことができた。
 そうこうしている内に夕食の仕度の時間になり、今夜のメニュー、きのこ炊き込みご飯、の準備に入った。
 夕食を終え片づけを済ませると、今日の汗を流しに管理棟に向かった。シャワールームにはコインを入れるところが見つからないので聞くと無料とのことであった。ほとんどのキャンプ場が有料なので珍しいことである。 そして有り難いことに更衣室とシャワールームが別になっている優良施設であった。
 身も心もさっぱりし、財布の中もあったまるといったところで、明日のために早めに就寝した。

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