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*** 私の体験記 *** { 登山・ハイキング編 }


◎正月晴れの古賀志山から日本一を望む(平成24年1月8日)つづき

古賀志山頂から富士山

 二等三角点の標石がある古賀志山頂は、東稜見晴し台ほどではないが東から西に向けた展望がある。
 持参したデジカメのバッテリーが切れ冠雪の見事な富士山の眺望を納めることができない。やむなく携帯電話のカメラ機能で最大望遠にして撮影したが、肉眼で見たような光景が記録されなくて残念だった。
 景色を眺めながら軽食の休憩を取っていたが、わずかな間でも個人の登山者がひっきりなしに行き交っている。身近で昇りやすい山であることが伺える。
 せっかくの登山なので北方面の眺望も味わってみようと、少しハードになるが御岳山頂を目指すことになった。
 稜線を歩くと猿田彦大神を祀る社殿跡と赤い鳥居があり無事を祈願して先に進む。
 途中、大きな岩を超える場所があるが少々危険を伴うため、左に回り込み岩場をやり通す。鉄のはしごを昇ると御岳山頂である。
 岩の上に祠があり、その隣に御岳山頂の標識が掲示されている。
 北、西、南、東への展望が開け、那須連山、男体山からの日光連山、雪のアルプス、富士山、関東平野、筑波山など標高500m級としてはできすぎ感のある眺望だった。
 近くは、以前上った鶏鳴山、地元にある二股山、鳴蟲山などが手に取るように連なっている。
 先日の地方紙に栃木から望むスカイツリーが写真で掲載されていた。もしかして、と一縷の望みを持ちながら持参した双眼鏡をあるだろうと思われる方角に向けた。
 倍率を最大にして覗くが双眼鏡が一定しないため、岩に寄りかかり両腕を固定して除くと、南遠方に天に向かい聳え立つ黒い鉄塔がくっきりと見えた。
 肉眼では見えないが周辺の建物からして、とてつもない高さである。スカイツリーの展望台からこちらを見ることができるのかと、ふと思ったりもした。
 古賀志山からスカイツリーを見た人は殆どいないのではないか、という優越感に浸りながら下山する。
 鉄のはしごを降り岩場を迂回する途中から、不動の滝(男滝明神)に向かう下山道があり、見た目下りやすく感じられ別の道を帰った方が楽しいとのことから、こちらの道を選んだ。
 しかし、傾斜はそれほどではないが砂利場であり思いのほか下山には歩きにくい道であった。
 右手に巨岩を見ながら沢沿いに杉ヒノキの林の中を暫く歩くと、岩の切れ目の洞窟に祀った祠がある。修行僧が生活したような雰囲気が感じられた。
滝方面下山標識  思い出した。以前、孝子桜のある城山西小学校から登った時に、この道を通ったのである。ふと、懐かしく感じられた。
 程なく巨岩が終わり視界が開ける。先には不動の滝の標識が見える。
 不動の滝では、10人程度の大人が焚火をして何やら作業をしている。弓矢の的のような物を持ちながらうろうろしている、これから祭りが始まるのかと思われた。弓矢の的といえば、久我神社の例祭が思い出された。もうそろそろだな(2月例祭)。
 ここから、城山西小学校方面と森林公園方面に別れる。森林公園に向かい歩き出すが平坦な黒土で膝にやさしくとても歩きやすい道である。
 少し歩くとアスファルト舗装の道が見え、斜面を下りると道路わきの空き地に数台の車が駐車していた。舗装されているが幅員が狭くおそらく林道だろう。
 この道を森林公園まで歩くことになるが、山中の砂利道よりは歩きやすく、距離も1km程度かと読んで気楽に考えていた。
 森林公園はサイクルロードレースのジャパンカップ会場になっており、駐車場まではその道を歩くことになるが、歩けどもその道にたどり着けない。そして、山中とは違いすれ違う人もいない。
 暫く歩くと賑やかな山ガール3人連れとすれ違う。どこから登ろうとしているのか元気はつらつの様子であった。
 間もなくロードレースのコースに辿り着き、その後も九十九折りの急な坂道を暫く歩いてようやく車に戻ってきた。結局はアスファルト道路を1時間ほど歩いたことになる。
 振り返れば、目的の一つである御来光を拝むことはできなかったが、古賀志山登山者でもあまり経験できない富士山、スカイツリーの展望、長距離コースの完走に達成感を味わった一日であった。この後温泉で疲れを癒す。


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